塔2019年1月 月詠

ひと文字も書かれていない黄表紙が頭の中の図書館にある

離せない目が離せない夕暮れの緋色がいたく刺さっていたい

ねえキミはいつものちへいせんを見て読みあげるまでもないかなしさ

わたしには破れやすい皮膚しかなくて万年筆の蒼いペン先

どうしても思い出だけにできなくて今も持ってるわたしのからだ